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再びお礼の言葉について


 再び「お礼の言葉」について

田丸謙二

  一昨年の会報に天皇陛下の「お礼の言葉」と題して書かせてい
ただきましたが、その年の4月に陛下がわれわれのクラブにお出ま
しになって、テニスをお楽しみになられた折、お帰りの際に「お宅の
クラブの特別名誉会員にして頂いて有難うございました」と大変ご
丁寧なお礼の言葉を頂きました。突然の思いがけないお言葉でも
あり、普通ならお礼を言われたとき「どう致しまして」と口にするので
すが、とっさの場合が場合だけに何とお答え申し上げたらよろしい
のか、不覚にも一瞬とまどってしまいました。

今年の1月末に天皇陛下が前立腺のご手術のためにご入院なさ
れた折に、われわれのクラブの特別名誉会員でもあられることから、
「一日も早くご全快になり、またクラブでテニスをお楽しみ下さいます
よう」クラブとしてお見舞い状を出そうと言うことになり、岡井会長さ
んたちが苦心して文案をお作りになり、お出ししました。 お出しし
て翌々日くらいの事でした、手塚侍従さんから早速私の家にお電
話があり、「陛下がお宅のクラブからのお見舞い状をご覧になり、
大変お喜びくださいました、早速お礼の電話をするように、と言わ
れましたので、」と言うことで、非常にご丁寧なお礼のお言葉を頂き
ました。 
   陛下のご入院に際してのお見舞い状は大変沢山の人たち
がお出ししたことでもあり、何万もの人たちが宮中まで記帳に行か
れた話も伺っていましたので、陛下が直接われわれからのお見舞
い状をご覧下さってお喜び下さったとのご丁寧なお電話に、大変感
激も致しましたし、ご入院中にそのようなご丁寧なご配慮を頂いたこ
とについて恐縮も致しました。

  去る3月19日のことでした。 日本化学会が創立125周年記念
の式典があり、外国からの賓客たちも大勢参加をしました。 天皇
陛下はご退院後の初めての公務外出と言うことでしたが、天皇・皇
后両陛下お揃いで、式にご参列頂き、式では陛下は長い立派なお
言葉を賜りました。 聞くところによりますと、その長いお言葉の内
容は天皇陛下がご自身で5回も書き直しをされたものだと言うこと
でしたが、日本の化学の生い立ちから始まって、実に立派な内容
を備えたものでしたので、聞く人全てが大変に感心しておりました。 

その式の直後にレセプションがあり、沢山の外国からの賓客たちな
どに混ざって、私は日本化学会の元会長として末席に侍っており
ましたが、極く短い時間陛下とお会いする機会がありました。 そ
の時でした。 陛下は私の顔をご覧になるととっさに「その節はお見
舞い状を有難うございました」と丁寧なお礼のお言葉を頂きました。 
もちろん私などとはお会いするなどご意識の中には全くなかったは
ずでしたが、私の顔をご覧になってとっさにそのようなお言葉を頂い
たことには、心から感激いたしました。 

  天皇陛下はお忙しいご生活の中でもテニスが唯一のレクリエイ
ションであると伺っておりましたが、お見舞い状にしてもテニス関係
は他とは別なのかも知れません。矢張り侍従さんからのお言葉の
ように本当にお喜び下さったと言うことが再確認された次第でした。 
これもテニスが結ぶご縁であったわけですが、こんなにまでお喜び
いただくお見舞い状をお出し下さって本当によかった、と思いまし
た。

                            2003年会報



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